整理番号 | 630 |
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識別番号 | 19-J-1 |
見出し | 一將… |
ふりがな | |
ふりがなの有無 | なし |
作成組織 | F |
使用言語 | 日本語 |
絵の色 | 黒 |
絵柄 | あり |
紙の色 | 白 |
写真 | なし |
本文 |
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【ビラ本体画像1】 一將… 【ビラ本体画像2】 一將功成萬骨枯 米軍比島上陸敢行以來諸君は良く奮戰せるにもかゝはらず僅か二ヶ月の短時日にして比島に於ける戰局の大勢も決せられたばかりでなく戰局は北へ北へと推移しつゝある。 比島會戰の勝敗は如何に將來の戰局を左右し重大な意義を有するものかは旣に諸君の御承知の通りである。 日本軍部當局はこの難關を打開突破せんが爲め時の名將山下大將をしてこれにあたらしめたが何ら効を奏し得ず徒らに數萬の犠牲の山をつくつたのみである。 山下大將が最初より策戰企圖の周到を期し且兵を思ふ情があつたならばかゝる莫大な犠牲の山を築き平然としては居られない筈である。 一將功成り萬骨枯ると言はれし如く將軍自己の野望の前には諸君の尊き生命も何等價値がないものである。 其れ故かくも亂暴無謀な作戰が遂行し得たし又自己の失敗も恰かも他の責任かの如く嘯く事が出來るのである。 諸君は何故ソロモン、ニューギニア戰線と同樣軍部の無能無責任の爲め異郷の果にて淋しく犬死を待たなければならないだらうか。 |