整理番号 | 628 |
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識別番号 | 9-J-1 |
見出し | ラジオ東京 |
ふりがな | らじおとうきょう |
ふりがなの有無 | なし |
作成組織 | F |
使用言語 | 日本語 |
絵の色 | 黒 |
絵柄 | あり |
紙の色 | 赤 |
写真 | なし |
本文 |
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【ビラ本体画像1】 ラジオ東京 米國艦隊太平洋に姿を見せず。(昭和拾七年二月二拾五日) 帝國海軍は實質上敵勢力を撃滅した。(昭和拾七年五月九日) 米英蘭の総艦隊は全滅した。今や太平洋の制海權は日本のものである。(昭和拾七年九月二拾八 日) 我軍は米艦隊の主勢力を撃滅した。(昭和拾八年拾一月廿日) 【ビラ本体画像2】 百聞一考しかず? 諸君が戰爭ニュースに接する時或は次の如き疑問を抱く樣な事はないたろうか。 若し米國艦隊が昭和拾七年と同拾八年に実質上撃滅されて居るものであるならば如何して日海軍は聯合軍のソロモン、ニューギニア、サイパン、等の奪還占領を阻止し得なかつたであらうか。 若し米艦隊の主勢力が全滅したのならば果して米軍が物資兵力を海路一萬余キロの比島に揚陸せしめ得たであらうか。 若し聯合軍が比島沖海戰に於て致命的打撃を蒙つたのならば米軍が續々兵力を比島に上陸せしめ戰果を同諸島に擴張せしめつゝあるのは如何してであらうか。 どうして日海軍は米艦隊に比島近海の制海權を恣にさせて居るのであらうか。 諸君がこの樣な点を熟慮された場合軍部當局の戰況發表でも尤もだと思はれる事ばかりではないのではないだろうか。 |