「軍閥野望の犠牲!」の詳細

整理番号 245
識別番号 SJ/46
見出し 軍閥野望の犠牲!
ふりがな ぐんばつやぼうのぎせい!
ふりがなの有無 あり
作成組織 D
使用言語 日本語
絵の色 なし
絵柄 なし
紙の色
写真 あり
本文
【ビラ本体画像1】
家内や子供に取巻かれて平和に暮らせるものを、何故此男はジャングルの中で死の床に横たはらなければ成なかつたのか?
故郷を出る時、此の男は、米英など廢頽の極に達し弱虫ぞろひで日本の大軍の前には他愛もなく敗れる、と聞かされた。
誰がその樣な事を言つたのか?
氣狂ひに等しい野望に目を眩まされた日本の軍部當局がさう言つて此の男を瞞したのだ。
此の男が『本當の事』を知つた時はすでに遅すぎた。
彼の戰友である君達もそれをよく知つてゐる。
國から何千里離れ、孤立した戰野に武器や補給の不足に悩み乍ら、味方の航空機は影だに見せぬ、空からは爆彈機銃弾を浴びせられてゐる君達は心の底で『瞞された』と呟いてゐる。
近い中に君達は近代戰器に補充された猛烈な敵を向ふに廻して一大決戰を迎へねばならぬ。
ビルマ派遣軍の生命線に跨るフイリツピンではすでに大激戰が演ぜられ、本戰爭では最大と見られる大海戰に帝國海軍は敗れたのだ。
日本は今、國土防衛に必死となつて居り、遠くビルマに殘された君達を救ふには力がおよばぬ有様だ。
 
 日 本 兵 士 諸 君、
  君 達 は
  瞞 さ れ た の だ!

【ビラ本体画像2】
軍閥野望の犠牲!