整理番号 | 1838 |
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識別番号 | 11-J-1 |
見出し | 婆々藝者と軍部 |
ふりがな | ばばあげいしゃとぐんぶ |
ふりがなの有無 | なし |
作成組織 | F |
使用言語 | 日本語 |
絵の色 | 青 黒 |
絵柄 | あり |
紙の色 | 白 |
写真 | なし |
本文 |
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【ビラ本体画像1】 寫眞週報 昭和十八年十二月号第九頁 二ヶ年の海軍綜合戰果 【ビラ本体画像2】 婆々藝者と軍部 諸君は戰爭の間々に「首腦部のやり方」や發表に對し不審の点に考へ及んだ事はありませんか。例へば寫眞週報の統計表に現れた處の撃沈又大破された米國主力艦の數が當時米軍の有する総數よりも遙に多くなつてゐる。假令事實米軍がこれだけ莫大な艦艇を失つたとします。どうしてニユーギニアの大部分、サイパン、グワム、パラオ、モロタイ等の諸島を次から次へと奪回出來たでせうか。幾ら生産力があつたとしても紙で造つた軍艦で戰爭するわけには行くまい。 又最近の一例を擧げますと台灣沖海戰で亦大戰果を發表しラジオでは「この海戰は米國の比島上陸進攻作戰に大鐵椎を下したもので今やかゝる企圖が完全に粉碎されたものである」と軍首腦部が名台詞を使つたのは諸君もまた覺えて居られるでせう。處が不思議な事には米國軍が僅か五日間後比島に上陸しました。 又その後諸君を安心させる爲か、亦比島海戰の所謂大戰果を發表し諸君を喜ばしてゐます。 が然し諸君!!大戰果の發表毎に米國軍が益々日本々土に接近しつゝあるに反し諸君が次第に苦戰に陷らなければならないのはどうした事でせうか。 11-J-1 |