整理番号 | 1728 |
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識別番号 | 5-J-1 |
見出し | 多勢に無勢を如何せん? |
ふりがな | たぜいにぶぜいをいかんせん |
ふりがなの有無 | なし |
作成組織 | F |
使用言語 | 日本語 |
絵の色 | 黒 赤 |
絵柄 | あり |
紙の色 | 白 |
写真 | なし |
本文 |
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【ビラ本体画像1】 多勢に無勢を如何せん? 【ビラ本体画像2】 獨伊去りし後 何處の國でも首腦部が重要問題を決定し兵士はその命令に従ひ一意専心その本分を盡くす如く教育訓練されて來たのである。 然し首腦部に於て誤つた命令を出した場合どんな結果になるだらうか。 或は國家の盛衰は勿論一兵士の運命と雖も之により左右せられるのではなからうか。 日本軍部の犯した誤算は最近益々表面化し今や疑ふ余地もない程になつた。首腦部では英米を敵に廻して單獨戰爭する事は到底勝運なき事を良く承知してゐた筈である。 それでこそ冒険的にも獨伊と軍事同盟を結んだのである。歐州でも獨逸と伊太利が聯合國を相手に戦争をして聯合國の主力を歐州に集中させれば日本の戰ふ敵の勢力は僅かなものだらうと考へたに違ひない。 然しながら結局どうなつたらう。伊太利は早くも敗れ聯合國は獨逸本土にある。 間もなく聯合國の総勢力が日本に向ひ集中されんとしてゐる危急存亡の時にあたり果して日本は孤獨の念を覺えないであらうか。 |